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融資先が反社会的勢力であった場合の信用保証の効力について
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本件において最高裁判所は、原則として保証契約を有効としながらも、保証協会が条件付きで保証債務の履行を拒否できる場合を認め、この条件を満たしているか否か再度審理させるために、原審に事件を差し戻したのです。ここにおいて最高裁判所が示した条件とは、次のようなものです
「銀行と信用保証協会とは、保証に関する基本契約(この事件では、昭和41年8月ころという非常に古い契約の存在が認定されています。)上の付随的義務として、個々の保証契約を締結して融資を実行するに先立ち、相互に主債務者が反社会的勢力であるか否かについて、その時点で一般的に行われている調査方法等にかんがみ相当と認められる調査をすべき義務を負う」というべきであるとし、「銀行がこの義務に違反し、その結果、反社会的勢力を主債務者とする融資につき、保証契約が締結された場合には、本件免責条項に言う被上告人(=銀行)が『保証契約に違反したとき』にあたると解するのが相当である」として、保証協会側が保証債務の履行を拒否できることを認めました。
この判決は、保証契約における主債務者の属性(反社会的勢力か否か)に関する錯誤が契約に及ぼす影響(民法第95条)や免責約款の効力に関し興味深い内容を含んでいます。
しかし、それと同時に、「一般的に行われている調査方法等にかんがみ相当と認められる」範囲に限られるとはいえ、金融機関に対し、反社会的勢力か否かの調査義務があることを明確に認めた点で、反社会的勢力排除に関する近時の傾向と軌を一にするものと言えるでしょう。
金融機関に対しては、排除ルールの明確化と審査のより一層の厳格化が求められるように思われます。
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本年1月12日、融資先が反社会的勢力であった場合の信用保証の効力について、最高裁判所が興味深い判断を示しました。新聞でも報道されましたが、その影響について考えてみました。
この事件は、何件かの融資案件のある中の1件に関する判断です。概略次のような事案です。A社がX銀行から融資を受けるに際し、Y信用保証協会に債務保証を委託し、この委託を受け、X銀行とY保証協会が保証契約を締結し、A社への融資は実行されたが、後に、A社が支払い不能となり、X銀行がY保証協会に保証債務の履行を求めました。Y保証協会は、A社への融資実行後、同社が反社会的勢力であることが判明したことから、保証債務の履行を拒否したため、銀行が提訴したものです。